BOOK-REPORT Planner
夏休みの読書感想文にゲーム原作はOK?選び方と書き方のコツ
「夏休みの読書感想文に、あのゲームが原作の本を使いたい」。子どもにそう言われると、保護者はつい、先生から不真面目だと思われないか、もっと“読書感想文らしい本”を選ぶべきではないかと迷います。
結論からいえば、ゲーム原作の小説や児童書でも、読書感想文の題材として十分に成立すると考えられます。ただし、「使ってよいか」と「感想文を書きやすいか」は別の問題です。学校から本の種類や対象範囲を指定されている場合は、その指示が最優先になります。指定がないなら、原作がゲームかどうかより、子どもが物語のテーマをつかみ、登場人物に共感し、自分の経験や考えと結び付けられるかを見てください。

ゲーム原作の本を選ぶときの判断基準
丸善ジュンク堂書店は、読書感想文向けの本を選ぶ条件として、テーマが明確であること、コンクール向けの受賞歴があること、感情移入しやすいキャラクターが登場すること、自分の経験と照らし合わせやすいことを挙げています。[1] これはゲーム原作に限定した説明ではありませんが、この記事ではゲーム原作の本を選ぶ際の基準として当てはめます。

| 確認する点 | ゲーム原作の本で見るところ | 判断の目安 |
|---|---|---|
| テーマが明確か | 友情、挑戦、失敗、家族、責任など、物語が扱う問題を子どもの言葉で説明できるか | 「何について考えた話か」を一文で言える |
| 主人公に共感できるか | 主人公の選択や迷いについて、好き・嫌いだけでなく理由を話せるか | 印象に残った場面と、そのときの主人公の気持ちを説明できる |
| 自分と比べられるか | 似た経験、違う判断、自分が大切にしていることを思い出せるか | 「自分だったら」と考えられる場面がある |
| 評価の手掛かりがあるか | 受賞歴や推薦情報など、選書の参考になる情報があるか | 参考にはなるが、受賞歴だけを理由に決めない |
受賞歴は、候補が多くて決められないときの手掛かりにはなります。しかし、子どもがほとんど関心を持てない受賞作より、「この続きを読みたい」と思えるゲーム原作の本のほうが、読書の入口として自然な場合があります。学研も、本選びでは子ども自身の「読みたい!」という気持ちが重要だと説明しています。また、読書感想文の目的を、好きな話のおもしろさや自分の考えを人に伝えることとして捉えています。[2]
表の条件に加え、実際の夏休みでは分量も確認が必要です。学年に合っているかだけでなく、残りの日数で読み終え、下書きと清書の時間まで確保できるかを見ます。難しい本を選んで途中で止まるより、最後まで読み、場面について具体的に話せる本のほうが感想文には向いています。
ゲームを知っていることは、読解の入口になる
ゲームの世界や登場人物をすでに知っている子どもは、本を開いた時点で関心を持ちやすく、人物関係にも入りやすいでしょう。普段は長い文章を避ける子でも、「このキャラクターの話なら読んでみたい」と思えることがあります。その親しみは、読書を始めるための立派な足場です。
ただし、ゲームで知っている内容だけでは読書感想文になりません。書く対象は、あくまで今回読んだ本です。「ゲームでも好きなキャラクターだから」「遊んだことがあるから」で終わらず、本の中で何が起き、その場面で人物がどう判断し、それを読んで自分が何を感じたかまで進む必要があります。
たとえば、主人公が仲間を助けるために危険な行動を選んだ場面が心に残ったとします。まず、本に書かれた出来事と人物の言葉を確認します。そのうえで、「勇気があると思った」「自分ならすぐには決められない」「以前、友達を手伝うか迷ったことを思い出した」と反応を言葉にします。ゲーム内での強さや攻略上の役割ではなく、文章から読み取った選択と気持ちに焦点を当てるのがポイントです。
読み終える前に確かめたい三つの問い
- どの場面がいちばん心に残ったか。
- その場面で、主人公はなぜその行動を選んだと思うか。
- 自分が同じ立場ならどう感じ、どう行動するか。
この三つに具体的に答えられるなら、感想文の中心はすでに見えています。反対に、「ゲームが好きだから」以外の答えがまだ出ないなら、急いで原稿用紙に向かうより、印象に残りそうな場面を読み直したほうが早道です。
読みながら、感想の材料を残す
読み終わったあとに最初から内容を思い出そうとすると、あらすじばかりが長くなりがちです。気になった場面に付箋を貼り、短いメモを残しておくと、本文を書くときに「自分が反応した瞬間」へ戻れます。学研も、読書中のメモや付箋の利用と、本の内容である事実と自分の意見を分けることを勧めています。[2]

| メモの種類 | 書く内容 |
|---|---|
| 本に書かれている事実 | 誰が何をしたか、どんな問題が起きたか、どのような言葉を交わしたか |
| 自分の反応 | 驚いた、納得できなかった、安心した、続きが気になったなど |
| 人物への問い | なぜその選択をしたのか、ほかの方法はなかったのか |
| 自分とのつながり | 似た経験、自分なら選ぶ行動、普段大切にしている考え |
メモは整った文章でなくてかまいません。「ここは悔しい」「なぜ黙った?」「自分も似たことがあった」といった短い言葉で十分です。保護者が手伝うなら、感想を代わりに教えるのではなく、「どの言葉でそう思ったの?」「自分だったらどうする?」と聞き、子どもの答えを残します。
下書きは「あらすじ」より「自分との比較」を厚くする
丸善ジュンク堂書店が示す文章の流れは、「本を選んだ理由」「あらすじ」「心に残った場面」「自分の体験との比較」「本から学んだこと」です。また、共感した箇所を明確にし、登場人物の立場なら自分はどう感じるかを書き、自分の経験や価値観と比較することを勧めています。[1]
- 本を選んだ理由:ゲームで知っていたことに加え、なぜその物語を読んでみたいと思ったのかを書く。
- 短いあらすじ:感想の中心となる場面を理解するために必要な出来事だけを説明する。
- 心に残った場面:人物の行動や言葉を挙げ、読んだときの反応を書く。
- 自分との比較:似た経験、異なる判断、自分が大切にしたい考えを具体的に書く。
- 読後に考えたこと:物語を通して見方が変わった点や、これから意識したいことを書く。
あらすじは、読んでいない相手にも場面が通じる程度で止めます。感想文で読みたいのは、物語を最初から最後まで要約した説明ではなく、その子がどこで立ち止まり、何を考えたかです。最も強く共感した場面を一つ選ぶと、文章の中心がぶれにくくなります。
「おもしろかった」の先へ進む質問
- どの場面を読んだときに、おもしろいと思ったのか。
- その場面の前後で、登場人物の気持ちはどう変わったと思うか。
- 人物の判断に賛成か。賛成できないなら、どこが気になるか。
- 自分にも似た経験があるか。違う経験なら、何が違うか。
- 読む前と読んだあとで、考えが変わったことはあるか。
自分と主人公の行動が同じである必要はありません。「主人公の勇気には感心したが、自分ならまず大人に相談する」と書いても、立派な比較です。共感は全面的な賛成ではなく、相手の迷いや選択を理解しようとすることだからです。
選書から清書までの進め方
学研が紹介する全体の流れは、候補を読み、書く一冊を決め、大まかな構成を作り、必要な関連情報を調べ、下書きし、清書するというものです。[2] すでに子どもがゲーム原作の一冊を選んでいるなら、残りの日数を使って何冊も比較することにこだわる必要はありません。まず、その本を最後まで読めるか、感想の中心になる場面があるかを確かめます。
| 段階 | すること | 保護者が確認すること |
|---|---|---|
| 選ぶ | 読みたい本を決め、分量と内容を確認する | 学校の指定条件から外れていないか |
| 読む | 印象に残った箇所に付箋を貼り、反応をメモする | 読了と執筆に必要な時間を確保できるか |
| 組み立てる | 最も書きたい場面を選び、自分の経験や考えとつなぐ | あらすじだけの構成になっていないか |
| 下書きする | 選んだ理由から、場面、比較、学びへ進める | 本の事実と本人の意見が区別されているか |
| 直して清書する | 読み返して不足する説明を補い、誤字を直す | 子ども本人の言葉や判断が残っているか |
最後に学校の条件を確認する
学校から対象図書、ジャンル、文字数、提出形式などが指定されている場合は、その内容に従います。コンクールの課題図書を探している場合は、青少年読書感想文全国コンクールの公式「課題図書一覧」が確認先になります。[3] 課題図書の一覧があることと、自由に選ぶ本の可否は同じ問題ではないため、応募や提出に関する最新条件は学校の配布資料や公式案内で確かめてください。
学校から特別な指定がないなら、ゲーム原作であることだけを理由に候補から外す必要はありません。テーマを説明できること、人物の気持ちや選択について考えられること、そして自分の経験や価値観と比べられること。この三つがそろっていれば、ゲームから始まった一冊でも、その子自身の考えが伝わる読書感想文になります。
参考資料
- 【小学生・中学生・高校生】読書感想文におすすめの本・学年別20選|書き方のコツも紹介 — 丸善ジュンク堂書店ネットストア
- 【小学5年生(10歳・11歳)】読書感想文に最適な本13選と書き方のコツ — 学研こそだてまっぷ
- 課題図書一覧 — 青少年読書感想文全国コンクール
Fill in this timeline
This is a skeleton schedule, not a performance claim — for section-by-section strategy to fill in each slot, read the exam hub. For evidence that a similar timeline worked, compare against real outcome logs.
